モノトーンの世界

色彩には、目に見える彩りと
こころに感じる 彩りがある

同じ果物 同じ野菜でも その季節 その産地、
作り手の愛情など・・・違った顔を見せる

あえて、絵の具を使わない

墨液を引きのばし 筆先のふくみや 毛先を
つかってその印影を描いていく




色は単色 モノトーンの世界であるはず

でも、そこに色合いが浮かび上がってくるように
思えるから不思議だ




過去にさかのぼって、どこかで手にした
どこかで口に含んだその 味わいが
あらたな色づけを 自分のなかでしているのだろうか

自然物を 風景 季節と光・・・・
幼い頃から より多くの経験を重ねていれば
その絵の具の引き出しは あれこれと いっぱいに
増えていくのだろう・・・・




その感受性が・・人と接する瞬間に・・・微細な心模様を
感じ取ることに 影響するのかもしれない

季節感のない にぶい感性のまま 日常を
過ごしていることに慣れると 人間の感情にも
とても鈍感になってしまうことだろう。


相手の気持ちが 理解できないままで、
自分のことを理解してもらおうというのは  
ちょっと 虫が良すぎることだと言えそうです。