コブクロ  贈りとどける歌

フジテレビ系ドラマ『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』の主題歌2007年

この収録アルバムのライナーノーツを読んで、思い入れが倍増しました。


★蕾(つぼみ)/コブクロ 


この歌についての、エピソードです・・・紹介しておきます。

出身の宮崎から大阪に就職した、若かりしころの小渕さん。

風邪一つしなかったお母さんからある日電話が。

『具合が悪い。』と

たいしたことないだろうと 後にお盆を兼ねて帰省すると

ベットから起き上がれないほど衰弱した母親。

「まさか。なんでうちのお母さんが?」


すぐに仕事あるから、大阪へ戻らなければならない。


戻りの飛行機で、他人の目をはばからず大声をあげて泣いた。

「もう会えないかもしれない」

・・・と、直感で思ったそうです。


でも、運が良くて、仕事の調整がついて、また地元に戻れて、

最期の二週間は、お母さんのそばにいて

見届けてあげることができたそう。


最期まで父と姉と三人で、お母さんの手を握りながら

「ありがとう。ありがとう」とずっと 言い続けたたそうです。


それは、小渕さんが、まだ18歳の夏だったのですから。




そんな、お母さんへの熱い想いがこの歌にこめられています。


やはり、ここが小渕さんの原点なのかもしれないです。

自身のライブでは、必ずといっていいほど・・・この「蕾」を

会場のみんなに、心を込めて歌うそうです。




♪♪〜
柔らかな日だまりが包む 背中に ポツリ 話しかけながら
いつかこんな日が来る事も
きっと きっと きっと わかってたはずなのに

消えそうに 咲きそうな 蕾が 今年も僕を待ってる
掌じゃ 掴めない 風に踊る花びら
立ち止まる肩にヒラリ
上手に乗せて 笑って見せた あなたを思い出す 一人

ビルの谷間に 埋もれた夢を いつか芽吹いて
花を咲かすだろう 信じた夢は 咲く場所を選ばない

僕等この街に落とされた影法師 みんな 光を探して
重なり合う時の流れも
きっと きっと きっと 追い越せる日が来るさ
                    〜♫ ♪



おそらく お母さんの余命が、数日のときには

歌詞にある『聞こえないがんばれを〜』の部分に重ねて・・・

お母さんから 魂の声が聞こえていたのだと思います。


宮崎の地元で、朝から晩まで、休むこと無く働き続けてきた。

子供二人を、両親が共に働いて育ててくれた。

小渕さんに弛まない愛の証を送り続けたお母さん。

お母さんは歌そのものが、大好きだったという・・・


きっと、いまでも遠い星空の彼方で

この歌を何度も・・・何度も聴きながら

喜んでいるのでしょうね。



いつ・・耳にしても、味わい深くて 
こころに沁み込んでくる歌です。