被害者を出してからじゃ、遅いんだ

いつだってこうなんです。

国土交通省の意図する規制緩和によって、いつも弱者が被害を

受けることになってしまう。



「負の連鎖が止らない。今度は史上最悪の交通事故が発生した。29日午前4時40分ごろ、群馬県藤岡市関越自動車道藤岡ジャンクション付近の上り線で、バス会社「陸援隊」(千葉県印西市)の夜間高速バスが防音壁に衝突、大破した」


http://www.sanspo.com/geino/news/20120430/acc12043005040004-n1.html

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120430/k10014808721000.html

http://mainichi.jp/select/news/20120430k0000m040115000c.html


小さな事故は相手にもされずに、大きな事故が頻発すると、注目される社会。

それ自体が、神経がマヒしているといえるかもしれません。


格安サービスにしか 申し込みが集まらないために、バスの運行会社や旅行関連業者は

しのぎを削って、言葉通りに”骨身を削る”競争を強いられてしまう。

「高速バス旅行ツアー」は、たしかにテレビの旅番組などでも

取り上げられて、驚くくらい安く、「豪華」なサービスになっている。

価格設定のカラクリが、素人には見ぬくこともできないくらいです。


(観光名所案内、旬の料理が食べ放題、入園料無料、宿泊料も含めてあり、

 さらには、おみやげ持ち帰り、クーポン券贈呈・・などなど)

こんなに盛りだくさんなら、人気があって、集客ができるのは当然でしょう。


・・・でも、それが当たり前となって、「盲信的」になるのは

一般人の「旅」を楽しむ基準にも、原因があるのかも知れません。

あえて、この場では、本来の「旅」の在り方は、避けておくことにします。


でも、そこに関わる固定費に含まれる、総額人件費は、どこから捻出されているのか。

長距離トラックが、一般車を巻き込んだ、大事故を起こせは

しばらくは、その運送会社の労務管理状態が取り沙汰されて

マスコミ各社などの責任追求に及んでゆくという流れです。


工事現場の大型クレーン車も同様、工期が短縮されて、疲れも出て

注意力が散慢になっているときに、大事故が現場で起きるものです。


今回の藤岡ジャンクションの事故発生は早朝の4時半とされています。

人間が運転して、高速スピードで、長距離を移動するわけです。

関越道も東北自動車道も、よく利用することはあるのですが、

大型観光バスのなかには、運転が荒っぽくて、無理な追い抜きや

車線変更、そして、軍団で車列をつくって走りぬく、同じ会社の観光バス

なども見かけます。

今後の、地上と 海と 空の大型輸送の交通機関については、

もっと事前に、安全管理の徹底をするべきでしょう。


誰もが、大事故が起きてから、やっぱりそうだった・・・・なんて。

繰り返すべきではないはずです。

「あそこの通学路はいつも危ない」

「高速道路の運転は、深夜を走りぬくのは怖い」



「いくら航空運賃が安いからといっても・・・・(LCC)は

 これからも、10年 20年 30年 本当に無事故である

 保障はあるのでしょうか」

 一日の便数を増やして、薄利多売で商売を成立させる。

 乗務員や整備員を、目的に滞在させずに、また、当日中に

 機材を別な都市へ飛ばすように、分単位で刻んて

 渡航スケジュールを綿密に、分析して圧縮していくとも

 聞いています。そこに人為的なミスや、安全管理の不備が

 発生する確率が、少しでも高まることはあり得るはずです。


 今後も、一般庶民が犠牲になってから、事後に現場を

 監査するとか、規制を強化するとかでは順序が遅すぎるわけで

 ルールを無視して、違法な運営をする事業者は、営業停止に

 完全にする厳しい措置が、必要だろうと感じます。